東ちづるさんに学ぶアダルトチルドレン(AC)の特徴 家族と依存

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東ちづるさんの「〈私〉はなぜカウンセリングを受けたのか」(副題 「いい人やめた!」母と娘の挑戦)を読んでみました。

この本が出版されたのは大分前のことですが、当時テレビで東さんが、お母さんと一緒にカウンセリングを受けた、と話していたのを見てとても興味を持ちました。

私も母との問題が解決していなかったですし、母親とカウンセリングを受けるということなど、自分にはあり得ないことだったので、本を読んでみたいと思いつつ、結局読まずじまいになっていました。

今回アダルトチルドレンについて書こうと思ったときに、ふと思い出し、この本を読んでおきたいと思い立ちました。

読んでみて思ったことは、これはやっぱり当時読むべきものではなかった、ということです。

当時の自分が読んでもあまり参考にならなかったというか、嫉妬とかやっかみみたいな感情が芽生えたのではないかと思います。

心の問題と言っても私とはあまりにも違い過ぎますし、もしかしたら、これで悩むなんて贅沢だと思ったかもしれません。

周囲の人達も、東さん親子はまともな人達にしか見えなかったので、カウンセリングを受けるということが不思議だったようです。

とにかくかつてお嫁さんにしたい女性ナンバー1とも言われ、何一つ不自由のないように見えた彼女が、心の問題を抱えていたというのは驚きでした。

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高校時代の記憶が無い

東さんはいつの間にか高校生活の記憶が無くなっていたそうです。
テレビに同級生が出演しても相手が誰だか分からず困惑します。

カウンセラーの長谷川さんは、これを「解離(※)」ではないかとしています。

中学生までは楽しかった東さんですが、高校生になり精神的な辛さから、解離が起こったようです。

思春期という子供から大人への境目で、親子関係から来る心のバランスが崩れ始めたのかもしれません。

東さんはグレたり、親に反抗するなど、心の重りを外側に発散することができず、内側に溜めてしまっていたようです。

※解離とは心理的に働く一種の現実逃避で、記憶が無くなったり、現実では無いように感じる現象のことです。

アダルトチルドレンとは

この言葉は元々アメリカで生まれたもので、親がアルコール依存症という機能不全の家庭で育った子供を指す言葉だったそうです。

それがアルコール依存に限らず、機能不全の家族で育った子供に定義が広げられた言葉です。

日本では特に、親の機嫌や顔色ばかり伺って育ち、母親の人生を生きてしまうような子供に適用されることが多いと思います。

日本人の典型例の特徴は、表面上とても優等生的でいい子だけど、自主性を持てなかったり、心に不安や自信の無さが常にあるということです。

東さんの場合は父親がアルコール依存症で亡くなっており、母親との共依存があるという典型的なアダルドチルドレン(以下AC)なのかもしれません。

ACという言葉以外に、~神経症とか、~障害という診断名もつけづらいと思います。

ACの5つのタイプ

この本には登場しませんが、ACには5つのタイプがあると言われています。

(人によってはもっと沢山分類している場合もありますが、ここでは5つにしておきます。)

1.マスコット
表面上はひょうきんに振舞うが、内面には不安があり、自己評価が低い
2.ケア・テイカー
面倒見がよく、優等生、努力家だが自信が無い
3.ヒーロー
自分に厳しく他人に他人に優しい、周囲や家族の期待を背負っている
4.スケープ・ゴート
家族の問題を行動として表す 反抗的な問題児
5.ロスト・チャイルド
存在を殺し目立たない 自分の存在意義を見いだせず孤独やあきらめを抱える

東さんは2や3の側面が強いと思います。

東ちづるさんの場合

東さんの家庭にスケープ・ゴートはいませんが、強いて言うならお父さんがその役割を担ってしまったのかもしれません。

良い妻と良い娘達という家族の中に、自分の居場所を失ったようにも見えます。

自分の存在価値を示す為に仕事に没頭し、そのストレスがアルコールに向かわせたのかもしれません。
母娘の共依存に疎外されていると感じていた可能性もあります。

一見幸せそうな家族でしたが、父親はお酒が止められなくなり、
ついに吐血して倒れてしまいます。

酔ったお父さんは、お母さんやちづるさんに暴力を振るうこともありました。

それでもちづるさんには、お母さんから感じていた息苦しさがお父さんには無く、子供の頃の楽しい思い出もあり、大切な存在でした。

お父さんはその後亡くなってしまったので、なぜそんなにお酒を飲むようになったのか、何が苦しかったのかという真意は分かりません。

しかし母娘が本当に分かり合う為にも、とても重要な存在でした。

父のアルコール依存で家庭が目茶苦茶になるというのが、典型的なACが生まれる機能不全の家庭ですが、東さんの家族の場合はそれとはちょっと違うようです。

共依存とは

共依存とは読んで字の如く、共に依存しあう関係です。
人間関係そのものに過剰に依存していることを指します。

自己評価が低いことにより、必要とされることに喜びを感じ、相手に尽くすことに依存します。

アルコール依存の夫とそれを支える妻の共依存関係は、お酒を止めさせようと頑張ったり、病院に連れていくなど献身的に世話をすることにより、妻は無意識に自分が必要とされていることに存在価値を感じます。

母娘の共依存

東ちづるさんのお母さんは、ちづるさんが小さい頃からしっかりした子供だったので、本来子供に言わないようなことまで子供に相談し、
ちづるさんは子供の頃からお母さんを助けようと共依存になっていました。

傍から見るととても仲の良い親子で、なにが問題なのかと分からないのですが、大学受験に失敗したちづるさんは、「18年間の期待を裏切った」という母親の言葉に激しいショックを受けます。

ACの一番大きな特徴にこの問題があると思います。
親の期待に一生懸命応えようと頑張る子供です。

条件付きの愛

褒めてくれることにより、自分の存在価値を見出していますが、褒められないことをしてしまったときに、親からの愛が得られないことにより激しく傷つきます。

親が本来子供に与えるべき愛情は、存在そのものを肯定することです。

しかしACの子供は条件付きの愛情しかもらっていません。

頑張ったときや、良い結果を出した自分は愛されるが、そうでない自分は認められない、という想いがあります。

頑張れているうちはいいですが、あるとき疲れてしまい、心が苦しくなります。

東さんが自分がACではないかと気付いたのは37歳のときでした。

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