ミスティック・リバーの解説と感想 映画で分かる自分の性格!

ボストンを流れる川の景色 映画

クリントイーストウッド監督のミステリー・サスペンス映画「ミスティク・リバー」(2003年)を観てみました。
2度目の観賞ですが、最初に観た時の感想は、あまりグッとこなかった、というものでした。

大分時が経って見直してみると物語に引き込まれ凄く良い映画だったことが分かりました。

ネタバレになるので、映画をまだ観ていない人は観終わってから読んでください。

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ミスティク・リバーのあらすじ

ボストンの小さな町イーストバッキンガム。犯罪社会から足を洗い雑貨店を営むジミーと、家族と共に平凡な毎日を過ごすデイヴ、そして刑事のショーンの3人は、今は特に親しい仲ではないが、同じボストンで暮らし少年時代を共に過ごした幼馴染である。乾きかけのセメントに3人が名前を刻み込んだのが今も残っている。実は、彼らが11歳のとき、デイヴが見ず知らずの大人に誘拐され性的暴力を受けたのを境に離れ離れになったのだ。

25年経ったある日、ジミーの愛娘が遺体となって発見され、殺人課の刑事となっていたショーンがその事件の担当となる。デイヴは今もトラウマに悩まされている。妻のセレステは事件当夜に血まみれで帰宅した夫に不安を隠しきれず、ジミーに夫が犯人だと思うと告白する。ジミーは自らの手で娘の復讐を果たそうと、デイヴを呼び出す。少年に悪戯をしていた男を殴り殺して血まみれになったと主張するデイヴに圧力をかけたジミーは、デイヴに娘を殺したと自白させる。ジミーはデイヴを殺害し、川に沈める。

一方、ショーンは真犯人を逮捕。それは殺された娘のボーイフレンドの弟と、その友人だった。デイヴが殴り殺したという男の死体も発見。真相をショーンから聞いたジミーは、激しい悔恨の念に打ち震える。許されざる罪を犯しながら、法による裁きを免れたジミーに、ショーンは人指し指を向ける。

ウィキペディアより

ミスティックリバーのストーリーと解説

「ミスティック・リバー」とはアメリカ、ボストンを流れる川の名前であり、この映画の舞台となる場所がタイトルとなっています。

冒頭の場面

映画の冒頭はジミー、デイブ、ショーンという主要登場人物の少年時代から始まります。
鋭い顔つきで生意気そうなジミー、利発そうなショーン、人が良さそうなデイブ。

デイブの被る地元ボストン・レッドソックスのキャップと図抜けた身体の大きさは、彼の人生に野球が大きく関わっていることを示します。

遊んでいた3人のもとに刑事を装った男が現れ、まだ乾いていないセメントに自分達の名前を落書きしていた3人を咎め、家が少し離れていたデイブだけがお母さんに話すという理由で車に乗せられてしまいます。

助手席に座る男の右手薬指の指輪に象られた十字架が何やら意味ありげに映ります。

後部座席から不安気に二人を振り返るデイブ、それを呆然と見送るジミー、ショーンの二人。
デイブを乗せた車と二人の距離が離れていく場面、そしてセメントに残された未完成のデイブの文字は、その後の3人の物語を象徴するシーンになっています。

連れ去られたデイブは4日間監禁され性的虐待を受けますが、これが大きなトラウマとしてデイブの人生に暗い影を落とすことになります。

デイブ、ジミー、ショーン、その後の3人

場面は現在へと変わり、主要人物達の現在の状況説明的なシーンとなります。

デイブ・ボイル

デイブ(デイヴ)を演じるのは「ショーシャンクの空に」で主役を演じたティム・ロビンスです。
私は「隣人は静かに笑う」のテロリスト役も印象に残っていますが、これらとは雰囲気がまるで異なり、同一人物とは思えません。

デイブには家族ができ子供もいます。かつて遊んだ場所を子供と通りがかり、セメントに書かれた自分の書きかけのサインを見て嫌な記憶がフラッシュバックされます。

子供といても笑顔がなく、うつむき加減に歩くデイブの姿からは彼の人生が幸せではないということが伝わります。

ジミー・マーカム

ジミーを演じるのはショーン・ペンです。
私は「アイ・アム・サム」や「カリートの道」の悪徳弁護士の役が印象に残っていますが、ここではまた全く異なるイメージです。

ジミーは商店を経営していて、前妻との間にできた19歳のケイティーという娘がいます。父子関係はとても良好のようです。
しかし二人の最後のシーンとなる場面でケイティーはふと寂しそうな表情を浮かべます。

ケイティーにはボーイフレンドがいて、二人の関係を父親であるジミーに隠していることが二人の会話から分かります。

ショーン・ディバイン

ショーンを演じるのはケヴィン・ベーコンです。
ケヴィン・ベーコンはこの映画を観るまで特に印象はありませんでした。

ショーンは刑事になっています。
結婚していますが妻ローレンとはうまくいっておらず別居中のようです。

バーの帰りに事件を起こすデイブ

デイブはバーで友人と飲んでいます。
酒を飲むことが人生におけるデイブの楽しみの一つのようです。

そこにケイティーが友達を連れて現れます。
飲んで羽目を外し、カウンターに上がって踊るケイティーは人生をとても楽しんでいるように見え、デイブとは対照的です。

深夜3時に帰宅したデイブに気づき、妻のセレステが起きて玄関に出てみると、手や衣服に血をつけたデイブが「人を殺したかもしれない」と泣きながら説明します。

デイブは暴漢にナイフで襲われ反撃した結果、相手を殺したかもしれないと取り乱します。
セレステは、仕方がなかったと慰め、デイブに服を脱いでシャワーを浴びるよう促し、事件を隠蔽することを匂わせます。

明るみに出た事件

子供の声で凄い量の血がついた車があるとの通報があり警察が動き出します。
この電話で名前を聞かれた通報者は「彼女の名前?」と聞き返しますが、自分の名前を聞かれていることに気づくと慌てて電話を切ります。

この通報が事件の大きな鍵となります。

発見された車に遺体はありませんでした。

居なくなったケイティ

バーで踊っていたケイティーとデイブが遭遇した次の日、現在の妻アナベスとの子供の初聖体(カトリック教会の儀式の一つ)のためジミーの家族は教会に行くことになっていました。
(ケイティーの妹にあたる姉妹はサラとナディーンといいます。)

しかしケイティーは家に帰って来ず、ジミーは娘の友人宅へ電話を入れ彼女を探します。

そんなときブレンダンとレイという兄弟がジミーの店に買い物にやってきます。
レイは言葉が喋れず二人は手話で会話しています。
ジミーはこの2人がなぜか好きではないようです。

通報があった事件の捜査はショーンと相棒のホワイティ・パワーズが担当しています。
ホワイティを演じるのは「マトリックス」でモーフィアス役だったローレンス・フィッシュバーンです。

教会から出てきたジミーは警官ややじ馬が集まっている血のついた車の発見現場でその車がケイティーのものであることに気づきます。

ここで警官に喰ってかかるのはサベッジ兄弟というジミーの手下のように振舞っているニックとバルの二人です。どうもジミーは堅気(かたぎ)の人ではないようです。

捜査を担当するショーンとジミーは幼馴染ですが、ここでの再会はお互い硬い表情でそっけなく握手を交わすだけです。二人は大人になって刑事と前科者という全く異なる立場になっていました。

ケイティーの遺体が発見される

その後近くの公園で穴の中に横たわるケイティーの遺体が発見されます。
棒で殴られた後、拳銃で撃たれたことが死因です。

死体が発見されたことでジミーは取り乱し、ショーンに詰め寄りますが警官達に取り抑えられます。

遺体がケイティーのものであることを確認したジミーは妻と共にショーンからケイティーが居なくなった経緯を尋ねられます。

そこでなぜかジミーは、デイブの代わりに自分が車に乗っていたら人生が変わっていた、と話しだします。前妻のマリータ(ケイティーの実母)を口説くこともできなかっただろうと。

ケイティーについて尋ねられたジミーは彼女の最後の表情が、幼い頃に度々みせた「もう二度と会えない」という目をしていたことを打ち明けます。

ケイティーの幼い頃に刑務所に入っていたことが寂しい思いをさせた原因ですが、ホワイティはここで初めてジミーに犯罪歴があることを知ります。ジミーは16年前に強盗の罪で2年間服役していたのでした。

夫妻はケイティーの彼氏の有無を尋ねられますが、妻アナベスは「いないと思う」と答えます。
実際はジミーが気に入らないと思っているブレンダンが彼氏です。

捜査の最中、ショーンに妻ローレンから電話が入ります。
妻はほとんど無言で何か葛藤していることが伺えます。
その後も電話がかかってきますが、話すのはショーンばかりでローレンは別居について悩んでいるようです。

目撃者からの情報

デイブの妻セレステは、デイブが殺したかもしれないという男の情報が新聞にも出ておらず、同じ時にケイティーが殺されているので夫を疑っていますが、誰にもこのことを言えずにいます。

そんなときショーン達は聞きこみ捜査により、事件時の車のぶつかる音や女性の声を窓越しに聞いたという老婆プライアーから有力な手掛かりを掴みます。

さらにケイティーの友人から、彼女がブレンダンとラスベガスに駆け落ちしようとしていた計画があったことを知ります。

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